SIMとは、SIMの規格、SIM関係の用語集
SIMとは携帯電話機におけるどのような部品かについて。言葉の意味や概要の説明、SIMカードやeSIMを含むSIMの規格、SIMに関係する用語集など。
SIMとは
SIM(Subscriber Identity Module)とは、携帯電話サービスの契約者を識別する情報などが書き込まれたICチップを、携帯電話機の本体に付け外ししたり、基板に組み込んだりできる部品としてモジュール化したもののこと。
連絡先(アドレス帳)も書き込める。
SIMにはいくつかの種類や規格が有り、本体に付け外しできるものはSIMカードと言い、基板に組み込まれたものはeSIMと言う。
SIMの規格
SIMカード
標準SIM
microSIM
nanoSIM
eSIM
iSIM
通称 | 規格 | 寸法 | 登場時期 |
---|---|---|---|
ID-1 UICC | 85.6×54×0.76mm | 1991 | |
標準SIM | Plug-in UICC | 25×15×0.76mm | 1996 |
microSIM | Mini-UICC | 15×12×0.76mm | 2003 |
nanoSIM | 4FF | 12.3×8.8×0.66mm | 2012 |
eSIM | eUICC、MFF2 | 6×5mm | 2016 |
種類名 | NTTドコモ | KDDI | SoftBank |
---|---|---|---|
標準SIM | FOMAカード
ドコモUIMカード | au ICカード | USIMカード |
microSIM | ドコモminiUIMカード | Micro au ICカード
au Micro ICカード | micro USIMカード |
nanoSIM | ドコモnanoUIMカード | au Nano ICカード | nano USIMカード |
SIMカード
SIMカードとは、ICカードの形態をしたSIMのこと。携帯電話機など端末の本体に設けられたSIMカードスロットに装着できる。
eSIM
eSIM(embedded SIM)とは、携帯電話機など端末の基板に組み込まれたSIMのこと。
iSIM
iSIM(integrated SIM)とは、コンピューターチップに統合されたSIMのこと。
USIM
3G以降、3GPPやETSIは、2Gまでの時代にSIMと呼ばれていたものを改めてUSIM(Universal SIM)と呼んでいる。
2Gまでの時代にSIMと呼ばれていたものについて、3G以降では3GPPやETSIはそれを改めてUSIM(Universal SIM)という名称で呼んでいる。
実際に、3G以降に発行したSIMカードのことをSoftBankはUSIMカードと表記している。
さて、2GまでのSIMはハードウェアとソフトウェアを包括したものだったが、USIMでは各部分を規格として策定し、明確に区別している。
そして、ハードウェア部分のことをUICCと言い、UICCにインストールされるアプリケーションソフトウェアのことをSIMアプリケーションと呼ぶようになった。
SIMアプリケーションの例
USIMアプリケーション(UMTSネットワーク接続用)
SIMアプリケーション(GSMネットワーク接続用)
CSIMアプリケーション(CDMA2000ネットワーク接続用)
ただし、これは飽くまで専門性の高い技術的な分野における話であって、一般的には依然としてSIMと言えばSIMカードやeSIMのような、携帯電話機の部品のことを言う。
In terms of 'sales' the (Subscriber Identity Module) SIM or better the
USIM, how it is called since 3G, must rank as ETSI's most successful
standard.
「売り上げ」の観点から言えば、3G以降でUSIMと呼ばれているSIMこそが、ETSIの最も成功した規格として相応しい。
UICC
UICC(Universal Integrated Circuit Card)とは、SIMのハードウェアについてETSIが策定した規格のこと。USIMのハードウェア部分の規格。
したがって、SIMカードはICカードの一種である。ちなみに、eSIMもハードウェア部分はeUICCと呼ばれるものでできている。
While the early Subscriber Identity Modules, as SIMs are really called,
were developed by an ETSI committee being a predecessor of TC SET,
today’s SIMs consist of the underlying platform, called the UICC,
developed by TC SET and, on top of this platform, the application
developed by 3GPP.
事実上SIMと呼ばれていた初期の登録者識別モジュールは TC SET の前身であるETSI委員会により開発されたものだが、今日のSIMは TC SET により開発されたUICCと呼ばれる基礎的プラットフォームと、その上にある3GPPにより開発されたアプリケーションとから構成されている。
参考情報
SIM - ETSI
UIM
NTTドコモはUSIMのことをUIM(User Identity Module)と呼んでいる。実際に、USIMカードのことを「ドコモUIMカード」などと表記している。
ちなみに、海外の文献では「R-UIM」以外でUIMという言葉は見られない。
R-UIM
R-UIMカードにはUSIMとSIM、CSIMの合計3つのSIMアプリケーションがインストールされている。
日本ではKDDIがR-UIMカードを「au ICカード」としてVoLTE非対応の機種向けに使用していた。