無線LAN中継器とは
無線LAN中継器とはどんなネットワーク機器かについて、語句の意味や概要の説明、表記揺れや別名、種類分別、使い方や接続方法、利用技術、メッシュWi-Fiとの違い、市場の傾向、価格帯など。
語句意味、概要説明
無線LAN中継器とは、無線LANアクセスポイントと端末の間を中継し、電波の届く範囲を延長するネットワーク機器のこと。
Wi-Fiルーターと違って、ルーター機能は無い。
一方で、Wi-Fiルーターには無線中継機能をもつ商品が少なく無いが、それらを無線LAN中継器とは言わない。
ちなみに、中継機能とメッシュWi-Fiとは別の機能であり、技術的にも異なる。
本体に差し込みプラグが付いていて、コンセントから直に電源をとる商品は最も多い。
この商品はLANポートが1つ設けられていて、有線のネットワーク機器を接続したり、本体をLANケーブルで親機と接続したりできる。
ACアダプタで電源をとる商品は少ない。本体は大きく、性能も高い。壁掛けに対応している商品は、むしろ設置の自由度が広い。
この商品には内蔵型のアンテナが6本あり、LANポートの数もルーター並みで、5本ある。
USB電源式の商品は数える程しかない。本体が小さく、薄い。その分、性能は低いものが多い。USBコンセントのある環境には便利かも知れない。
この商品には2本のアンテナが付いているが、2.4GHz帯にしか対応していない。
表記揺れ、別名
無線LAN中継器
無線LAN中継機
Wi-Fi中継器
無線LANリピーター
Wi-Fiエクステンダー
等々
種類分別
ネットワーク機器
ルーター
無線LAN中継器
無線LANアダプター
無線LAN中継器
コンセント差し込み型
ACアダプタ型
USBバスパワー型
使い方、接続方法
WPSボタンで接続する方法
中継器のWPSボタンを押す
親機のWPSボタンを押す
ブラウザで設定画面から接続する方法
ブラウザで中継器用の設定画面を開く
中継する親機のSSIDを選択
親機の接続用パスワードを入力
利用技術
WDS(Wireless Distribution System)という規格に基づく技術を、各メーカーで独自に発展させたものを利用して、中継機能を実現している。
メッシュWi-Fiとの違い
無線LAN中継器 | メッシュWi-Fi | |
規格 | WDS | Wi-Fi EasyMesh |
SSID | 親と同じ
親子で別 | 全て同一 |
接続方法 | WPSボタン
設定画面 | WPSボタン
LANケーブル |
無線LAN中継器のSSIDは任意で親と同じにできる商品が少なくない。
また、操作方法もWPSボタンを使う場合は簡単であり、Wi-Fi EasyMeshと比べて大差は無い。
市場の動的傾向
メッシュWi-Fiに対応した商品が増えるに連れて、ルーター機能の無い無線LAN中継器は減っている。
最新の「Wi-Fi 7」ではMLOで別々の各周波数帯を全て同一のSSIDで統合できる。同様の機能がEasyMeshでも可能になれば、無線LAN中継器の新製品はさらに減っていくだろう。
価格帯
3000円から15000円くらい。